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行政からのお知らせ

【経済産業省】適切な価格転嫁に関する下請事業者等に対する配慮

2022年5月6日

 この度、経済産業省より、原材料価格、エネルギーコスト等の上昇に係る適切な価格転嫁等に関する下請事業者等に対する配慮について案内がありましたので、会員の皆さまにお知らせいたします。

【経済産業省からの案内】
現在、ウクライナ情勢の変化による影響もあり、原油を始めとするエネルギー価格や、小麦などの食材を含めた原材料費が、昨年にも増して高騰し、その影響が長期化しております。

日本銀行が毎月発表する企業物価指数においては41年ぶりの上昇水準となります。

こうした状況下において、適切な価格転嫁等により、サプライチェーン全体でコストを負担していくことがますます重要となっています。

こうした中、令和3年12月27日の閣議了解に掲げられた「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」(以下「転嫁円滑化施策パッケージ」という。)(参考1参照)に基づき、政府を挙げて、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請代金法」という。)の「買いたたき」や、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)上の「優越的地位の濫用」に関する執行強化など、中小企業の適切な価格転嫁に向けた取組を全力で進めているところです。

1.建設工事の注文者が、自己の取引上の地位を不当に利用して、
その建設工事を施工するために通常必要と認められる原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結することは、
建設業法(昭和 24 年法律第 100 号)第 19 条の3(不当に低い請負代金の禁止)に違反するおそれがある(参考2参照)。

また、公正取引委員会は、労務費、原材料費、エネルギーコストの上昇を取引価格に反映しない取引が、
下請代金法上の「買いたたき」や独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に該当するおそれがあることを明確化するため、
「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」(平成15年公正取引委員会事務総長通達第18号)の改正や
独占禁止法Q&Aの公表を行っている(参考3、4参照)。

さらに、下請中小企業振興法に基づく「振興基準」においては、「原材料費、市価の動向等の要素を考慮した合理的な算定方法に基づき、
下請中小企業の適正な利益を含み、下請事業者及び親事業者が協議して決定するもの」とされている。

これらを踏まえ、下請事業者から価格交渉の申出があった場合には積極的に応じ、労務費、原材料費、エネルギーコストの上昇分を考慮した上で、
十分に協議を行い、取引対価を決定するなど、適切な価格決定を行っていただきたい。

特に直近で急激に価格が上昇している原材料等を使用して製品等を製造している下請事業者に対しては、
当該原材料等の価格上昇分を取引価格に反映するため、通常の価格改定の時期を待たずに積極的に協議を行っていただきたい。

2.中小企業庁は、今年の3月に設定した「価格交渉促進月間」のフォローアップとして、
中小企業15万社へのアンケート調査や、中小企業2千社への下請Gメンヒアリングを実施する(参考5、6参照)。

その結果は業種別に集計し、公表するとともに、当該調査結果を踏まえ、価格転嫁への取組状況が悪い個別事業者に対し、
下請中小企業振興法第4条に基づく指導・助言を実施する(参考7、8参照)。

本件調査は、取引先との関係で日頃なかなか言い出せない実情を国にお伝えいただく貴重な機会であるため、
GW明けにアンケート票が届いた中小企業におかれては、是非積極的に御回答いただきたい。

3.公正取引委員会は、「転嫁円滑化施策パッケージ」に基づき、労務費、原材料費、
エネルギーコストの上昇分の転嫁拒否が疑われる事案が発生していると見込まれる業種について、
独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に関する緊急調査を実施することとしており、
令和4年2月、「優越的地位濫用未然防止対策調査室」を設置し、同年3月、発注者側・受注者側の両面の立場があることを整理し、
サプライチェーンのつながりに基づき、緊急調査の中心となる対象業種として22の業種の選定を行った(参考9参照)。

また、サプライチェーン・バリューチェーンのつながりを踏まえ、22の業種以外でも、
川上・川下の関連業種について必要な範囲で調査を行うこととしている。

今後、速やかに10万社程度の書面調査を開始し、その結果を踏まえ、
転嫁拒否が疑われる事案について立入調査を実施するとともに、具体的な懸念事項を明示した文書を送付していく。

関係事業者におかれては、積極的な調査協力をお願いしたい。

4.中小企業庁では、昨今のウクライナ情勢や原油価格高騰などにより影響を受ける中小企業・小規模事業者を支援するため、
全国約1,000箇所に「ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」(参考10参照)を設置している。

また、中小企業庁では、企業間の取引全般に関する相談について弁護士等の無料相談などで対応する「下請かけこみ寺」(参考11参照)を
全国48カ所に設置し、各種の相談対応を行っている。

さらに、公正取引委員会では、「買いたたき」を含む下請法の解釈に関する相談を受け付ける
「不当なしわ寄せに関する下請相談窓口」を設置し、フリーダイヤル(0120-060-110)経由で
相談対応を行うとともに、「令和4年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」(参考12参照)を策定し、
取引の公正化の更なる推進を図っている。

公正取引委員会は、関係省庁と緊密に連携しつつ、中小事業者等から寄せられる情報も活用し、
体制強化を行いつつ、執行強化の取組を進め、独占禁止法及び下請代金法違反行為に対して厳正に対処していくこととしている。

これらの取組についての周知をお願いしたい。

5.公正取引委員会及び中小企業庁は、下請事業者が匿名で「買いたたき」などの
違反行為を行っている親事業者に関する情報を提供できる「違反行為情報提供フォーム」(参考13参照)を通じて、
広範囲に情報を受け付けているため、積極的な情報提供をお願いしたい。

6.公正取引委員会及び中小企業庁は、令和3年度末までに把握した情報に基づき、令和4年6月までに、
業種別の下請代金法の遵守状況等についての報告書を取りまとめ、公表することとしている。

法違反が多く認められる業種については、公正取引委員会及び中小企業庁と事業所管省庁が連名で、
事業者団体に対して、傘下企業において法遵守の自主点検を行うよう要請を行うこととしている。

また、公正取引委員会、中小企業庁は、これらの情報に基づき、労務費、原材料費、
エネルギーコストの上昇分の転嫁拒否が疑われる事案が発生していると見込まれる業種について、
重点立入業種として、毎年3業種ずつ対象を定めて、立入調査を行うこととしている。

これらの取組についての周知をお願いしたい。

7.新型コロナウイルス感染症の発生以降、部品等について世界的な供給不足が発生する中、
過度な買い占めや、それに伴う受発注拒否等が懸念されるところ、取引先との間で、
在庫の状況や、将来的な生産・調達見通し等について十分に情報共有を行う等により、
サプライチェーン全体で生産活動が円滑に行われるよう取り組んでいただきたい。

8.部品等の供給が遅延していることに伴い、納期が長期化せざるを得ない取引においては、
納品後の一括払い以外にも、工程や段階に応じた支払いとするなど、
下請事業者の資金繰りにも特段の配慮をしていただきたい。

◆「参考1:「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」(令和3年12月27日)」
 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/partnership_package_set.pdf

◆「参考2:建設業法(抜粋)」
(不当に低い請負代金の禁止)
第十九条の三 注文者は、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事を施工するために通常必要と認められる原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結してはならない。

◆「参考3:「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」(平成15年公正取引委員会事務総長通達第18号)の改正に関するプレスリリース(令和4年1月26日)〕
 https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2022/jan/220126.html

◆「参考4:独占禁止法Q&Aに関するプレスリリース(令和4年2月16日)」
  https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2022/feb/220216_1_YuuetutekitiiranyoumizenboushitaisakuchousashituNo.html

◆「参考5:「取引適正化に向けた5つの取組」(令和4年2月10日 第3回未来を拓くパートナーシップ構築推進会議)」
 https://www.meti.go.jp/press/2021/02/20220210006/20220210006.html
 
◆「参考6:昨年9月の「価格交渉促進月間」フォローアップ調査の結果について」
 https://www.meti.go.jp/press/2021/02/20220210006/20220210006-1.pdf

◆「参考7:下請中小企業振興法(抜粋)」
第三条 経済産業大臣は、下請中小企業の振興を図るため下請事業者及び親事業者のよるべき一般的な基準(以下「振興基準」という。)を定めなければならない。
第四条 主務大臣は、下請中小企業の振興を図るため必要があると認めるときは、下請事業者又は親事業者に対し、振興基準に定める事項について指導及び助言を行なうものとする。

◆「参考8:振興基準(抜粋)」
第4 対価の決定の方法、納品の検査の方法その他取引条件の改善に関する事項
1) 対価の決定の方法の改善
(1)取引対価は、品質、数量、納期の長短、納入頻度の多寡、代金の支払方法、原材料費、労務費、運送費、保管費等諸経費、市価の動向等の要素を考慮した合理的な算定方式に基づき、下請中小企業の適正な利益を含み、労働時間短縮等労働条件の改善が可能となるよう、下請事業者及び親事業者が十分に協議して決定するものとする。

◆「参考9:独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に関する緊急調査の対象業種の選定に関するプレスリリース(令和4年3月30日)」
 https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2022/mar/220330_kigyoutorihikika_02.html

◆「参考10:「ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」の設置に関するプレスリリース(令和4年2月25日)」
 https://www.meti.go.jp/press/2021/02/20220225002/20220225002.html

◆「参考11:下請かけこみ寺」
 https://www.zenkyo.or.jp/kakekomi/pdf/kakekomi_chirashi_R3.pdf

◆参考12:令和4年中小事業者等取引公正化推進アクションプランに関するプレスリリース(令和4年3月30日)」
 https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2022/mar/220330_kigyoutorihikika_01.html

◆「参考13:違反行為情報提供フォーム」
 <公正取引委員会>
  https://www.jftc.go.jp/cgi-bin/formmail/formmail.cgi?d=joho
 
 <中小企業庁>
  https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2022/220126shitauke.html

以 上

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