取組事例インタビュー

スタッフ4名で2月44件、3月34件の仲介実績
― クラウドワーカーや完全予約制で業務の効率化図る ー

スタッフ4名で2月44件、3月34件の仲介実績
サンコーすまいる株式会社(石川県)
ピタットハウス金沢東店 店長 荒木克さん
取材日:2021年3月9日
サンコーすまいる株式会社

サンコーすまいる株式会社は、昭和41年にプロパンガスの供給会社として現社長の祖父が作った会社です。
一般家庭を訪問してガスを届ける、生活インフラ企業として事業を行う過程で、小修繕や水回りのリフォームなどの依頼を受け成長してきました。
そういった仕事を積み重ねる中で、縁がつながり、賃貸住宅の管理や入居者募集も任されるようになり賃貸管理の仕事につながってきました。
現在25名の社員のうち、正社員3名、パート1名の合計4名が不動産業務に携わっています。
5年前には、大手不動産仲介チェーンのピタットハウスネットワークに加盟し、「ピタットハウス金沢東店」として出店。県外からの転勤者や学生の部屋探しをサポートしています。

―― もともとガスの供給というインフラ事業に関わってきた御社だけに、「サービス提供を止めない」という意識は強いのでしょうね。

荒木店長 「生活に関わる仕事」だという気持ちは強く社内に根付いています。ガス供給先のお客様にはご高齢の方も多く、感染対策にはいち早く取り組みました。緊急事態宣言直後はパネルが手に入りにくい状況でしたが、社長の知り合いを通じて、特注で揃えたのを記憶しています。
店舗内の消毒や対策はもちろんですが、オフィス内も、ガス事業やリフォーム部、不動産部で別れていた配置をさらにフロア分けし、万一に備えました。接客時に使用する車はちょうど買い替えの時期だったので、オプションで拭き掃除がしやすい合成皮革にするなど対策を行いました。

―― 賃貸管理・仲介に関わるスタッフは合計4名ということですが、今年の2月、3月の状況はいかがですか。
「電子化」のついての戦略を教えてください。

荒木店長 2月の仲介実績が44件、3月に関しては、9日時点で16件の契約をいただいています。金沢市は、人口45万人のうち、4万5000人が入れ替わると言われるほど流入人口の多い支店経済の街です。人の流れが止まってしまっている今年はどうかと心配しましたが、結果的に法人のご入居に関しては、前年対比200%増で推移しています。

―― 少ない人数でそれだけの成果を上げている勝因はなんでしょう。

荒木店長県外、または遠隔での物件案内に力を入れたり、感染防止という制限がある中で、どのように業務や人員配置をやりくりしていくか私なりに考えてきました。
もっとも活用したのはLINEです。弊社のQ Rコードを用意し、まずはお客様に「LINE友達」になっていただきます。内見時は、決まった時間に弊社社員が現地に行き、ビデオ通話をしながら、室内を見せていきます。I T重説も同様で、いかに「お客様にお店に来ていただく手間を省くか」に焦点を当て、遠隔で対応できるようにしました。昨年入社したばかりの若い社員も、私がLINEを使って楽しそうに案内しているのをみて、「自分もやります!」と率先して手を挙げてくれました。

―― すでにあるLINEを使うのはスタッフ、顧客双方にとって抵抗なく受け入れられますね。時間帯などの工夫はどうしましたか。

荒木店長まず、来店に関しては、予約制を取り入れました。予約の時間に関しても、「何時がよろしいですか?」とは決して言いません。こちらから、「10時、13時、15時でお願いしています」と時間を定めてご案内しました。IT重説も同じで、「平日の10〜18時の間でお願いしています。所要時間は約20分程度です。お昼休みを使われている方が多いようです」といったボードを作りご案内しています。そうしたところ、多くのお客様が、お昼休みを選択してくださいました。せっかくLINEを使ってI T重説をしても、土日に集中しては元も子もありません。こちらが主導で仕事をしたければそうなるようにお客様を導くことが大切だと感じています。

―― 来店時間についてお客様に決めさせるのではなく、こちらで決める、というのは非常に有効な取り組みですね。人員配置についてはいかがでしょうか。

荒木店長日中、社員が一番時間を取られている仕事は何かを考えたとき、それは、「物件登録」と「写真撮影」だと思いました。ですから、この二つを、業務委託することにしました。
「物件登録」は、副業が認められている会社員の方でI Tに強い女性。自宅で入力作業をしてもらっています。後者の、「写真撮影」は、4人の子供を育てる主婦の方で、空き時間を活用して行ってもらっています。両者ともにGoogleのスプレッドシートを使って管理していますから、リアルタイムで状況が分かります。お支払いする費用に関しても、入力数、写真点数などにより明朗な取り決めをしています。こうしたことで、社員は、より「接客」や「お客様満足の向上」という本業に 集中できるようになったと感じています。

―― クラウドワーカーの採用やスプレッドシートの活用など、参考になる取り組みが多いです。

荒木店長人材のシェアやI Tを活用しながらもアナログな部分もあります。それは、お申込み後の契約進捗状況に関しては紙で管理しているところです。毎日終礼時にその紙を見て、全員で進捗を確認しています。ですから他のスタッフがどういったお客様にどういった対応をしているか、全員が共有できるようにしています。こういうことは紙の方がパッと見やすいですし、便利です。結果、お問い合わせを受けて担当者がいなくても他のスタッフがすぐに代理で対応できる体制を作れています。

―― そうした取り組みで業務時間は減っていますか。

荒木店長生産性が上がり、業務時間はかなり短くなったと思います。スタッフにも余裕ができ、より「お客様目線」で仕事ができるようになっているのはありがたいことです。先日、ある20代の女性スタッフが、休みの日に「少しだけ仕事をしていいですか?」と申し出たことがありました。どうしてもお客様のために終わらせておきたい確認があったようで、「それで気持ちが晴れるなら少しの時間ならいいぞ」と許可しました。自主的に仕事に取り組んでくれている姿勢が嬉しかったです。

―― お客様に喜ばれることが社員のモチベーションにつながっていますね。

荒木店長実はお申し込みをいただいた後、お客様にQRコードを提示し、個人の評価をいただくようにしています。QRコードはGoogleの口コミ評価と繋がっていて、評価が上がると、上位表示されるようになります。こうした直接の評価がスタッフのモチベーションアップにつながっているようです。実際それを見て来店される県外からのお客様も増えています。

―― 今後の課題を教えてください。

荒木店長現在は、管理戸数が65戸で、管理受託を増やすことが目標です。当社は、ガス事業を通じ、一般のご家庭の小修繕や水道工事ができる人材が多くいますから、これらを強みに管理戸数を増やしていけたらと思っています。実際、口コミから管理を依頼してくださるオーナー様も増えています。また、昨年、弊社の社長が相続支援の上級コンサルタント、私が相続支援コンサルタントを取得しまして、資産形成という面からもオーナー様のお役に立てていけたらと思っています。

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