意見交流会

意見交流会 学生編
開催日:1月13日(木)16:00~17:30

参加者

滝石 泰弘 様
株式会社エスエストラスト(東京)
取締役 八王子エリア 本部長
滝石 泰弘 様
長安井 仁志 様
株式会社エスエストラスト(東京)
取締役 日野・多摩エリア 本部
長安井 仁志 様
早川 慎吾 様
株式会社のうか不動産(石川)
取締役
早川 慎吾 様
岡村 祐介 様
株式会社フラットエージェンシー(京都)
取締役
岡村 祐介 様
小島 秀利 様
株式会社フラットエージェンシー(京都)
部長
小島 秀利 様
■進行
佐藤 繁行 様
株式会社いい生活
佐藤 繁行 様
■オブザーバー
十河 浩一 様
シェアリング分科会 分科会長
日本管理センター株式会社 常務執行役員
十河 浩一 様
鈴木 伸哉 様
ニューノーマルワーキンググループ 部会長
株式会社ニッショー 営業戦略室 室長
鈴木 伸哉 様

目次

  1. 2021年の学生動向についてお聞かせください。
  2. 学生ニーズの変化はありましたか?
  3. 2022年度の学生動向予測、対策などをお聞かせください。
  4. 追客ツールなどについて教えてください。
  5. 成人年齢の引き下げに伴う影響や対策があれば教えてください。
―― まずは、2021年の学生動向についてお聞かせください。

小島さん 提携している大学では、下宿相談会がほとんど中止になりました。ZOOMで開催するところも一部ありましたが、その影響は大きかったと思います。また、留学生にも力を入れていたのですが、入国制限等もあり大幅に減少しています。大学自体の下宿率の低下も一つの減少要因かなと思っています。空室物件については3点ユニットの物件が多く、4月以降セパレート物件へのニーズに拍車がかかっているような状況です。物件を改装して学生のニーズに応えられるよう対応しているオーナーさんもいらっしゃいます。

早川さん トータルで見るとそこまで大きな影響はありませんでしたが、様々な変化がありました。たとえば金沢大学では入試の後期日程がなくなり、前期のみになりました。そのため学生の部屋探しのピークも早まりました。合格発表前の予約は増えましたが、その分キャンセルも増えてしまいました。それについては大幅な条件変更を行なうなど、入居しやすくしてから斡旋するといった対応を取りました。

滝石さん 入居率、成約率もほぼ変わらなかったのですが、やはり時期が変わりました。今までの来店のピークは11月でしたが、1月に増えています。トータルで見るとコロナの影響はほぼなかったですね。

安井さん 私の店舗では成約件数は前年比で108%だったので、そんなに変わってないかなと思います。対面授業やオンライン授業など大学によって対応が違うので、大学ごとの学生数などは変化がありました。2020年4月の緊急事態宣言時も、学生は部屋を決めた後で一旦支障はありませんでした。秋以降、オンライン授業などの影響もありましたが、その後はやはりコロナにも慣れてきたかなという印象ですね。

―― 学生ニーズの変化はありましたか?

岡村さん ニーズ自体については、先ほどもありましたがユニットかセパレートかが顕著でしたね。また大学の中で対面での相談会ができるかどうかが影響としては大きかったです。大学側でパンフレットの送付対応などはしてくれましたが、その出来不出来で結果に影響がありました。今年はパンフレットを改修するなどの対応をしました。成約物件について調べたところ、ユニットの成約割合は20%程度でした。今後ユニットがすごく残ってしまうのではと心配していますが、やはり住みやすさが重視されるようになってきたと感じています。一昨年2月くらいから準備していた、「おうちで契約」に関しては、秋以降オンラインに切り替わった後はけっこう成功したかなと思います。社員が現地に行きiPhoneなどで撮影しZOOMで対応する形ですが、25%くらいありました。基本的にはこちらから誘導してオンライン対応しています。東京ではほとんどオンラインと聞いているのでそこまではいかないのですが。

滝石さん IT重説自体は半分くらいしていますが、オンライン接客は1割、内見は3割くらいかなと思います。ただ案内をオンラインで行なってもやはり実際に行きますとなってしまう方も多く、二度手間三度手間になってしまっています。VRやYOUTUBEで物件を紹介していますが、それでも実際来られる方が多いですね。

早川さん 申し込みやIT重説は半分くらいがオンラインになっていますが、部屋を決めるところまではやはり来店されるケースが多いです。オンライン接客もアピールしていこうとは現場で言っていますが、お客様からの要望があまりないのと社員もかえって手間に感じてしまって浸透していかないのが現状です。ただ見込みがないわけはなく、コロナ前から一定数来店なしの方はいたので掲載写真の充実やVRの導入で部屋の様子を分かりやすくするなどの対応をしています。オンライン接客についてはHPを見れば事足りると言われるケースが多いかなという印象です。

小島さん HPにオンライン接客ができるページを作りましたが、そこからの反響はほとんどないですね。ただLINEなどで繋いで現場を見てもらうことは増えました。電話での問い合わせなどに対して、社員が現地に行きLINEで繋いで案内するといった形ですね。

岡村さん 留学生についてはやはりオンラインが多いです。ただ今後また渡航規制なども出てくるので、影響はあるかなと思っています。

―― オンライン接客については今後の課題になってきそうですね。他の企業様はいかがでしょうか。

早川さん 目立った変化はないかなという印象です。ユニットが敬遠される傾向は以前からありますが、昨年は特に大きな変化はなかったかなと思います。一方で大学生の在宅が増え、防音を気にされたり、より住みやすい環境をというニーズは増えました。既存物件については要検討ですが、新築物件に関しては対策していこうと考えています。

安井さん インターネット無料は圧倒的に人気ですが、さらに回線速度を重視する方が増えました。オンライン授業、ゲーム、ZOOM飲み会等へのニーズもあり、極端ですがネットが無料でも速度が遅いものならいらないという方もいらっしゃいます。

滝石さん ネット通販も増えたことで宅配ボックスやテレビモニターフォンもよく言われますね。特に女性の方など、顔が見えたほうが安心という声が増えてきています。

小島さん やはりインターネットの速度を気にする人が多いです。これまでは一本の分配配線だったところでも、オーナーさんに相談してはやぶさへ回線を切り替えるなど対応を進めています。宅配ボックスについてはやはりニーズは高いので当社でも順次対応していますが、オーナーさんの理解も得られないとなのでまだまだ設置段階という感じですね。

岡村さん インターネット無料については、マイフラッツ※システムでかなり進めている状況です。
※フラットエージェンシー独自サービス

早川さん 学生向け物件についてはインターネット無料はほぼ導入しています。速度へのニーズに対応するためはやぶさなどへの切り替えを行なっているところですが、物件ごとにどういった措置が取れるのかが違うので、保証会社と相談しつつ進めています。宅配ボックスについても進めていますが、完全普及はまだまだですね。

―― 2022年度の学生動向予測、対策などをお聞かせください。

滝石さん 学生側というより、大学側にアクションをかけに行くことに力を入れています。ポータルサイトの問い合わせも多いので、いかに大学から新入学生にアクションしてもらえるかだと思っています。入学案内にチラシを入れたりと力を入れています。ある大学では寮生が一気に寮を出るタイミングがあるのですが、それについては半分くらいの数の学生のお手伝いをしています。なので学生というより、大学のニーズに合わせた対応というほうが強いです。

安井さん 今まで入り込めなかったとある学校についてなのですが、最寄りの不動産会社の事業を継承することで学生さんの部屋探しをお手伝いすることができました。ポータルサイトではできない集客を増やしたいなと思っています。

小島さん 大学から合格者に各社パンフレットを送付しているのですが、成約率に差が出てしまうのでその内容を見直しました。パンフレット内にQRコードや室内写真を貼ったり、おすすめ物件を載せたりと工夫したことで成約も去年より5~6倍に増えました。アナログではありますが、全合格者に配られるものなので他社分析もして力を入れています。

早川さん パンフレットについては、学校側に送付を投げかけたりなどしています。インターネット無料、テレビモニターフォン、IHキッチン、宅配ボックス、家具家電付きなど、より暮らしやすい仕様に一つ一つ変えていく、物件力を高める取り組みを行なっています。入居者向けのサービスとして通学バスや無料でごはんが食べられるカフェなどがありますが、それらの取り組みを通じて大学との関係性を強めたいと思っています。

―― 追客ツールなどについて教えてください。

小島さん 一度来店された方についてはLINEの交換をしています。来店されるまではメールが多いですね。

早川さん 遅れているかもしれませんが、メールが中心となっています。5店舗中の新しい店舗については、まさにLINEを試しているところです。あと紹介がやはり多いですね。入居者サービスを利用するために会員登録していただくのですが、紹介すると会員グレードがupしカフェでの朝食が無料になるなどの特典がもらえるので、紹介促進に繋がっています。カフェについては学生の居住地域によって利用頻度が違うので、それが今後の課題です。

滝石さん 来店された方はLINE交換をしています。また名刺サイズで財布にも入れやすいサイズの紹介カードを作り、店舗のオフィシャルと個人のアカウントを載せています。一人に十枚くらい渡して配ってもらうことで、紹介から紹介に繋がっています。反響の追客についてはアウトソースで対応していますね。反響からの来店は2割くらいなので、そこに注力するよりはオーナーや学校に顔出しするほうに時間を使おうという背景がありアウトソースしています。

早川さん 営業の方は忙しいと思いますが、LINEでのコミュニケーションについて各社さんどう対応されているのかお聞きしたいです。

小島さん 基本的にはPCで対応しています。QRコードを貼ったりすればいいですし、メールよりは気軽に返信もできるので。

滝内さん 気軽に送れるので問い合わせの量などは確かに増えましたが、申込書のやり取りなどもできるのでかなり楽にはなりました。

―― 成人年齢の引き下げに伴う影響や対策があれば教えてください。

小島さん 今までは契約は学生、保証人が親御さんでしたが、契約人を親御さんにして全物件に保証会社をつける形に切り替えました。

早川さん 保証会社の学生向け商品が拡充されたため、入居者本人が契約者になるように変更しました。

安井さん 契約人は親御さんですね。学生だと収入がないので、今後も契約は親御さんのままかなとは思っています。保証会社と相談して決めていく予定です。

岡村さん Googleの口コミついての取り組みを何かされていたら教えてください。社員に対してどのようにモチベーションを維持されているのかなど。

滝石さん 口コミが大事なのは分かっていますが、口コミが入ったらコメント返すようにはしているくらいですね。写真を追加したりコロナ対策について詳しく書いたりはしています。

早川さん 口コミに対する返信は広報など専任者が対応しています。お客様には契約されたタイミングでお願いしており、ノルマではないですが店舗ごとに目標を設定して取り組んでいます。

―― 皆さま、貴重なお話をありがとうございました。大学側に入り込むというのは面白い切り口だなと思いましたので、各社さん参考にしていただけたらと思います。

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