入社してから不動産の実務に初めて触れました。配属直後からいきなり管理業務だったので、最初は戸惑うことも多かったです。知識をつけるために、まずは賃貸不動産経営管理士を取得し、2年目の時に賃貸住宅メンテナンス主任者を受験しました。2つとも賃貸住宅の管理業務に関する資格ですが、賃貸不動産経営管理士はどちらかというとオーナー向けの視点が強いと感じていたので、「賃貸住宅メンテナンス主任者」のほうが、今の自分の業務に役に立つ内容が多い印象を受けました。
一番大変だったのは、原状回復に関するトラブルです。床が波打っていた部屋があって、自分としては「入居に支障がない程度」と判断してそのままにしていたのですが、実際に入居した方から「こんな部屋に住めない」、「家賃を返してほしい」と言われてしまいました。結果として、床を直すことになり、住めない間の家賃についても交渉になってしまいました。この出来事は本当に学びになりました。
賃貸住宅メンテナンス主任者の公式テキストには、「検室のポイントと流れ」・「検室チェックリスト(6ページ分)」が付属でついていて、一定の判断基準にもとづいて判断できるので、部屋のチェックに自信がない時に活用しています。
入居者の困りごとの連絡を受けた際には、できる限り現地に出向いてどのような不具合が起きているかをよく聞き取り、対応するようにしています。入居者が求めていることをしっかり受け止めて対応すると、「ありがとう」と言ってもらえることも増えてきました。マイナスからのスタートだからこそ、「頼んでよかった」と思ってもらえるように心がけています。
また、不具合の大小にかかわらず、解消までのスピード感は重視されるので、最近では自身で修理できるところは修理するようにしています。テキストの不具合事例で学んだことにより、修理するだけでなく、どのように解消したかを入居者に丁寧に伝えられるようになりました。
入居者対応に不安のある若手社員にこそ、ぜひ受験してほしい資格です。